探偵の寝言
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意外な結果

おもしろいのは浮気調査だと思っていました。
テレビの見過ぎ?
素行調査っていうのも、やっぱりすごいものなんですね。
その後、何日かにわけて、ひさしぶりに起きぬけの彼の寝言との会話を楽しみました。

彼が調べていたのは、若い営業社員だったみたいです。
しかも、社長から一目おかれる存在の社員だったのに、依頼者は社長本人。

ずっとかわいがっていたのに、態度が変わってきて、売上も急に落ちたのだとか。
それなのに、やたらと忙しそうにしていたので、横流しか横取りをしているのではないか?と疑われたんですね。
そこに、その対象者の奥さまが、最近態度がおかしいと、その社長さんに相談を持ちかけてきたのだとか。

彼が、夜中の呼び出しで、急に出かけていったフィリピンパブ。
実は、それも大きく関わっていたのです。
先輩に、初めてフィリピンパブに連れていかれた真面目な営業社員は、そこで働く女の子のけなげさに、思わず助けてあげたくなってしまったのだとか。
フィリピンパブで働く女の子の話しも、本当かもしれませんが、うそっぽく感じるのですが、病気の家族とたくさんの兄弟の面倒を自分が見ているという言葉に、少しづつ援助をしてあげていたみたいです。

おこづかいで足りなくなってきた彼は、会社への仕事を、下請けの工場の一角を借りて、自分の仕事として少し安くして請け負っていたようです。
それを、そのフィリピンパブの女の子に渡してしまっていたんですね。
それを知った社長が、その営業社員に告げたことで、彼が泣きながら洗いざらいしゃべったのだとか。

一時は、クビも考えた社長も、失敗は誰にでもあるものだ、と、営業社員を許し、今は会社でも家庭でも、真面目な彼に戻った、という、一件落着の昔話しのような調査だったみたいです。
円満解決なものって、聞いていても気持ちが良いですよね。

浮気調査って、なんとなく、結果が黒でも白でも、後味の悪さを感じますが、こういうのって、結果が良ければ調査している方も、気分が違うみたいです。

って、彼が寝言で言っていたんですけどね。